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工場と水

雨雲当番ポタン

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エピソード2: 社会をささえる水
(2)工業と水

位置図工場

川の下流へ進んでいくと、大きな建物が見えてきました。
「これは何かの工場かな。」

工場から水の流れる音がします。3人は工場のなかに入ってみることにしました。
工場内では、たくさんの水でスマートフォンや自動車の部品を洗っているようです。

耳をすますと、部品たちのひそひそ話が聞こえてきました。
「きれいな水をたくさん浴びるのは気持ちいいなあ。だから雨がふらないのは心配だよ。
何もつくれなくなってしまうからね!」
「川の上流でダムさんが雨水を貯めてくれているから、だいじょうぶさ。」
「でも雨がふらないとダムさんが水を貯められないよ。」
「そ、そうだね。やっぱり心配になってきた…」

部品たちの話を聞いた3人は、さっそく川の上流へ向かうことにしました。

工業用水

工業用水は、製造業などの産業活動に供給される水であり、原料用、製品処理・洗浄用、ボイラー用、温度調節など広い範囲にわたって使用されます。

工業用水の淡水使用量(製造工程等で使用される水の総量)は、工業生産の拡大のもとに1970年代前半までは急激に増加してきましたが、近年はほぼ横ばいとなっています。これは、企業における節水努力が進んでいること、重化学工業中心から機械工業を初めとする加工組立工業の比重が高まるなど産業構造の変化が起きていることなどによるものです。

また、回収率(回収水量/淡水使用量)が1970年代に大幅に向上し、1980年代中頃からは微増を続けています。回収率は、水の有効利用のほか、環境上の排水規制への対応という観点からも向上してきています。

その結果、淡水補給量(新たに河川等から補給された水量)は、1970年代中頃までは増加し続けたものの、1974年以降は減少または横ばい傾向で推移しています。



出典:『日本の水』 国土交通省水管理・国土保全局水資源部